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2006年3月31日 (金)

勝手な映画評 NO.6 追記

「托卵と万華鏡」

「勝手な映画評(第6回) 『美しき運命の傷痕』 」で、書き忘れたことに気付いたので、ここに書く。

Taku1 冒頭、「万華鏡」の画面をバックにキャスト・スタッフ紹介が混在した中で、その中核にカッコウの「托卵」の実写から映画は始まる。

この「万華鏡」と「托卵」は、伏線というか、暗に映画のテーマを表しているのかもしれないと感じた。

(それにしても、また「カッコー」である。奇遇なり…、これも名作に入るのかな? ←( 「勝手な映画評(第3回)を参照」)

托卵 ケース①>

もしかしたら、三姉妹は、亡き父の実子ではないのかも?

それを前提にすると、ラストの母親のフレーズは、ますます怖いというか、スゴイものになる…。

Taku2托卵 ケース②>

この映画の冒頭、托卵実写シーンは、孵った雛(カッコウ)が幾つかの卵を落としていく中で、最後のひとつを落とし損ね、自ら落下してしまう。

そこに、三姉妹の父親が刑務所から出所し、歩いている道すがら偶然落ちた雛を見つけ、巣に戻してしまう。

巣に戻った雛は、今度は最後の卵を落とすことに成功し、巣を占拠する。

“救った命が、一つの別の命を奪う”

これは、暗示なのだろうか?

う~む、再度鑑賞する必要があるかなぁ…。

明確で分かりやすいハリウッド系作品と違って、ヨーロッパ映画は、複雑怪奇で、2度観ても分からないかな…。(苦笑)

    托卵について。

ご存知の方が多いとは思いますが、一応意味を。

「【托卵】(たく-らん)  ある鳥が他種の鳥の巣に産卵し、その鳥に抱卵・体雛(いくすう)させること。仮親の卵より早く孵化し、仮親の卵を巣外に排除する。日本ではカッコウ科のカッコウ・ホトトギス・ジュウイチ・ツツドリの四種がこの習性を持ち、ウグイス・モズ・ホオジロ・オオルリなどの巣に産卵する」『広辞苑 第5版』より。

なお、この習性は、魚類や昆虫類でも見られることが分かっている。

3万華鏡

これは、一つの物体が、様々な見え方をして、時に“美しく、輝く”。

グルグル廻って、それはまるで“人生の様”…、という暗示かな、とも思えてくる。

ヨーロッパ映画は、やはり侮れない。

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2006年3月30日 (木)

勝手な映画評 NO.6

   勝手な映画評  (第6回) 総合評価: 60 / 100

Utukusi3 作品:『美しき運命の傷痕』(2005年/仏・伊・ベルギー・日合作/102分)

監督・脚色: ダニス・タノヴィッチ

出演: エマニュエル・ベアール、カリン・ヴィアール、マリーー・ジラン、キャロル・ブーケ、他

分野: ヒューマン・ドラマ/ラブストーリー

公開予定: 2006.4.8(土) 

Utukusi5 (物語)

『トリコロール』三部作で有名な巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ(’96.3月急逝)の遺稿「天国」「地獄」「煉獄」三部作の第二章「地獄」を、『ノー・マンズ・ランド』でアカデミー賞外国語映画賞受賞したダニス・タノヴィッチ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ生まれ)が監督し、遺稿を大胆に脚色。

22年前に悲惨な形で父親を失った三姉妹。

成長した彼女たちは、それぞれに問題を抱えている。

長女ソフィー(36歳)は、2人の幼い子を持ちながら夫の浮気を疑い、その事実を知って愛憎の苦しみに蠢く。

次女セリーヌ(32歳)は、恋愛に臆病で孤独な日々と、身体が不自由で口もきけなくなった(筆談はできる)母親の世話を一人で引き受けている。

三女アンヌ(大学生)は、年の離れた大学教授と不倫関係の中、突然の別れを告げられるが、諦めきれず彼に付きまとう。

ある日、セリーヌは好青年から声を掛けられ、その青年から“告白”を受ける。それは、三姉妹のトラウマになっている22年前の父の死にまつわる衝撃の事実だった…。

事実を知ったセリーヌは、離れ離れになっていた三姉妹を母のもとへ集合させる。そして……。

Utukusi4 (寸評)

前回韓国悲恋映画の寸評に、「嫉妬とか人間の醜い部分も入れないとねぇ」何て書いたら、一転、この作品は、嫉妬・疑惑・孤独、裏切り、暴力、死、性的倒錯…、もうドロドロ。

流石、ヨーロッパ映画の本骨頂、重いのなんの…(苦笑)。

何しろ、「地獄」編の映画化である。人間の「心の闇」をえぐり出し、表現しようとするから、とっても怖い。

ソフィー役のエマニュエル・ベアールが異常に怖い。

しかし、それよりも何十倍に怖いのが、母親役のキャロル・ブーケの「視線、目線」のみでの演技がスゴイのだ。これは必見にも値する“目に物言わす”とはこのことなり、くらいの迫力だ。

地獄を「美しい運命の傷痕」と表題するところにも、ある意味「美しさとは」深く、複雑なものと捉える、そして、ラストシーンに母親に書かせるフレーズは「人生哲学」をも思わせるような重さと悲しさと強さ、如何にもヨーロッパ映画だなあ、と。

『ノー・マンズ・ランド』は傑作・名作なので、この風刺家で、皮肉屋で、更にユーモアのセンス抜群の監督が、愛憎の地獄絵をどのように描くか、お手並み拝見という感じで観たのだが、ユーモアのセンスが影に潜めてしまったのか(若干、セリーヌが母の元に向かう列車内の車掌さんにその味が残されているが)、少し残念だ。

Utukusi6 余談になるが、ソフィー役のエマニュエル・ベアールさんは、不法滞在の移民支援デモで逮捕歴もあり、’96年からユニセフ大使、’02からユニセフ親善大使もつとめる、信念の人。来日が今回で十数回目という、親日派でもある。

お薦め度:5つが満点、は半星)

*ヨーロッパ映画好き ★★★★

*ドロドロ恋愛もの好き →★★★★

*映画で人生を考えたい ★★★

*デート 

*ハリウッド系大好き →☆

 

    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは

 WIN: 「劇場」 

キャロル・ブーケの眼の演技・迫力をぜひ大画面で体感しよう!

公式HP:  http://www.utsukushiki.jp/

【 鑑賞日 】 2006.3.30(木)特別試写会(千代田区公会堂)

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2006年3月29日 (水)

勝手な映画評 NO.5

   勝手な映画評  (第5回) ■ ◎総合評価: 50 / 100

Renri_1 作品:『連理の枝』(2006年/韓/108分)

監督・脚本: キム・ソンジュン 

出演: チェ・ジウ、チョ・ハンソン、他。

分野:純愛悲恋/コミカル

公開予定: 2006.4.15(土) 

※ ’06.4.6(火)に、「ジャパン・プレミア試写(有料)」が東京国際フォーラム(有楽町)で行われる。チェ・ジウ、チョ・ハンソン、来日予定。

Renri9_1 (物語)

若き青年実業家ミンス(チョ・ハンソン)は、典型的なプレイボーイ。純真で明るいヘウォン(チェ・ジウ)。

二人は、ヘウォンが雨の中バスを待つバス停で出逢う。(ミンスはよそ見して(女性を見ていて)交通事故を起こし、先輩同僚に車で病院に行く途中)

ヘウォンに出逢ったミンスは、「本当の愛」を知り、今までの自分の恋愛を改心し、ヘウォン一途な男になって、何とか自分と付き合うよう努力する。

お互いが好きなのに、恋人ではなく友達でいようとするヘウォン。それには、わけがあった。ヘウォンは、難病で余命あとわずかな身の上なのだ。

その事実を知って、更に愛情が深まるミンス。

ミンスを避けるヘウォン……。

そんな二人に、更なる苦難が…。

タイトルの「連理の枝」は、白楽天の著名な漢詩「長恨歌」の一節。

「 天に在りては願わくは比翼の鳥と作らん

  地に在りては願わくは連理の枝と為らん 」

Renri2_1 (寸評)

「二本の枝が絡みあい、一本の樹となるように、ふたりの想いはひとつに溶けあう―それは永遠の愛」

「残された時間を 幸せだけでうめてあげたい」

チラシに載っている上記コピーに、この作品の全てが表現されている。

時流に乗った、韓流映画の定番ラブストーリーである。

しかしながら、前半は青春コメディドラマを観ているような、コミカル炸裂で、ああ、監督は単なる悲恋を創るのではなく、どんな状況でも恋愛は楽しいものだというポリシーを持って、笑って泣ける作品を創りたかったのだろうな~。けれども、その意図がミエミエなのが、ちょっとね。(でも、結構笑えます)

もうひとつの純愛である先輩の方がとてもいい味を出していて、どちらかというと、こっちの恋愛を応援したくなったのは、私だけではないだろう?!

悲恋のふたりは、予想外を狙っているけれども、ある意味予想通りの展開なので…表題通りだしね。

Renri7_1 “涙の女王”チェ・ジウは、とっても頑張って演技していて、彼女のいろんな面を観られて、ファンには映画の醍醐味を味わえると思う。

私的には、若き頃の小泉今日子さんを観ている感じで好感は持てた。

男は強がって愛する人を守っているつもりなのだけれど、所詮、女性の方が強いということが分かるラストシーン。

現実も、女性の方がずっと強いよね?!

悪い人は一人として出てこなくって、みんな、みんな優しく愛情深い人達ばかり、文部科学省推奨でもいいくらい(笑)、ただ、やっぱり人間ドラマに悪役がいないとどうも深みが出てこないなあ。悪役じゃなくてもいいから、嫉妬とか人間の醜い部分も入れないとねえ、って感じ。

韓国映画の悲恋作品としては、私的には、『私の頭の中の消しゴム』の方が秀作で、社会的問題提起としても素晴らしい作品だと思う。

これは、泣ける。白状すると、私は3回観た。(1回はジャパン・プレミア招待だけれども)

●お薦め度: (★5つが満点、☆は半星)

*純愛・悲恋好き → ★★★★

*出演者が好み →★★★★

*デート  → ★★★

*コメディ好き →★★★

*アクション好き →☆ 

    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは…)

 WIN:「DVD

おそらく撮影秘話やDVDに付く特典を合わせて観た方がより楽しめそう。

公式HP:   http://www.renri-no-eda.com/

【 鑑賞日 】 2006.3.29(水) 特別試写会(よみうりホール)

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2006年3月28日 (火)

勝手な映画評 NO.4

  勝手な映画評  (第4回) 総合評価: 30 / 100

Firewall2 作品:『ファイヤーウォール』(2006年/米/106分)

監督: リチャード・ロンクレイン  

出演: ハリソン・フォード、ポール・ベタニー、ヴァージニア・マドセン、他。

分野:サスペンス/アクション

公開予定: 2006.4.1(土) 

Firewall4_1 (物語)

舞台は、現代の米国。

ジャック・スタンフィールド(ハリソン・フォード)は、合併間近の銀行のシステム・セキュリティ管理部署の幹部として勤務している。

ジャックに目を付けた銀行強盗グループリーダーのビル・コックス(ポール・ベタニー)は、ジャックの家庭環境も含め細かく徹底的に調べ上げていた。

ビルは、ジャックの家族を拉致し(建築家の妻ベスと14歳の娘、8歳の男の子、ペット犬)人質にして、ジャックを脅迫することで巨額な銀行強盗を企て、ジャックの親友も利用しつつジャックを思いのまま操って計画は順調に進む。

具体的な強盗方法は、ジャックが設計組立てた外部ネットワークからの不正アクセス(進入)を阻止する電子の砦(ファイヤーウォール)を、ジャック自身に破らせて、指定の口座に送金させるというもの。

最愛の家族を守るために、命をかけたジャックの反撃が始まる…。

Firewall7 (寸評)

ハリソン、やっちゃったねー。駄作ですよ、コレ。

もう、ハリソン・フォードの一人舞台、ただ、それだけ。(悪役リーダーのポールが一部いい味出していたけれど…)

「ハリソン・フォードの、ハリソン・フォードによる、ハリソン・フォードのための作品」です。

何しろ、ツッコミどころはいっぱい!!

最高レベルのセキュリティのパスワードが持っている船の名だったり(単純!)、大銀行が基礎的なウイルス(トロイの木馬的な)で完全にダウンしちゃったり…。

強盗グループの素性説明がなく、いったいコイツら何処でどうやって知り合って、この計画の実行犯になったかなど全然分からない。

鑑賞者に想像させて物語を膨らませる手法もあるが、これは単なる説明不足。

拉致侵入までの計画性で完全犯罪的かと思いきや、以後まとまりのない強盗グループ。

ビルは、拉致した家族を傷つけるなと言って情のある人間に思わせるのだが、仲間がドジ踏んだり、逆らったりすると即射殺という仲間への残酷・冷徹さ。かえって中途半端に感じてしまう。

ハイテクを扱ったはずの映画なのに、ラストのあまりにアナログ的な闘い…。

Firewall3_1 ただ、ハリソン・フォード現在63歳。あそこまで無理してアクションシーン頑張らなくてもいいのになぁ~と思ってしまいます。無理が見えてしまうのは観ている方が辛くなる。

特に、先日それとは全く相反する「ローリング・ストーンズ」の圧巻ライブを体感したばかりなので…。

お薦め度:★5つが満点、は半星)

*ハリソン・フォード大好き → ★★★★

*ツッコミ好き →★★★★

*暇潰し → ★★

*デート  → ★

*社会派 →★ 

    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは

 draw: あまり差はないでしょう

公式HP: http://wwws.warnerbros.co.jp/firewall/

【 鑑賞日 】 2006.3.28(火) 特別試写会(ニッショーホール)

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2006年3月27日 (月)

勝手な映画評 NO.3

■    勝手な映画評  (第3回) 総合評価: 65 / 100

kuku-5 作品:『ククーシュカ ラップランドの妖精』(2002年/ロシア/104分)

監督・脚本: アレクサンドル・ロゴシュキン

出演: アンニ=クリスティーナ・ユーソ、ヴィッレ・ハーパサロ、ヴィクトル・ブィチコフ、他。

分野: ヒューマン・ドラマ/戦争/コメディ

公開予定: 2006.3.25(土)より公開中

24回モスクワ国際映画祭最優秀監督賞他、全5部門独占受賞作品

kuku-2 (物語)舞台は、1944年、第二次世界大戦末期のフィンランド最北の地ラップランド地方。(舞台はフィンランドでもロシア映画)

若いフィンランド人の狙撃兵(ヴェイコ)が、平和主義者(戦わない臆病者として)で、罰として仲間から岩場に鎖で足かせされ置き去りに、それも同盟国ナチス・ドイツの軍服を着せられている(敵国ロシア軍の飛行機が上空から狙撃しやすいように…)。

ヴェイコは残された物資で、なんとかその足かせを外そうと苦心する場面から始まる。

ロシアの将校イワン(もう一人の男性主人公)が、密告者という冤罪で秘密警察に捕まり、軍法会議にかけるためジープで搬送されている。その途中、足かせされたヴェイコのいる岩場と目と鼻の先のところで、ジープが味方空軍に誤爆され、秘密警察は死に、イワンは負傷し気を失なって倒れる。

kuku イワンがへたばっているところに、その土地に住むアンニ(女性の主人公)が、彼を死体と思い、埋葬にしようとやってくる。負傷して生きていることに気付き、自分の家につれて行き看病を始める。

アンニの夫は、兵士として家を出て行ってからもう4年も戻らないので1人で自給自足(トナカイを放牧、湖での漁…)の生活をしている。

やっとのことで足かせを外したヴェイコが、安全な場所を探し、アンニの家を見つける。

これで、主要の3人が出会うことになる。

ヴェイコはフィンランド人(但し、独軍服を着ているのでイワンはヴェイコをナチと思い込むが)、イワンはロシア人、アンニはラップランドに住むサーミ人。

それぞれが、「フィンランド語」、「ロシア語」、「サーミ語」と自分の語しか理解できないのだ。言葉のコミュニケーションが全く取れない状況の中で、3人のユーモラスな不思議空間の三角関係的生活が開始する……。

(寸評)とても面白い。秀作である。

3人のそれぞれの個性がハッキリしていて、全く噛み合わない会話と映像(演技)とがマッチしていて、観ている者を飽きさせない。

どのような展開になるのか、時にはハラハラ・ドキドキさせ、時には笑わせ、時には少々Hに。人間の喜怒哀楽や欲望をよく捉えていて、その描写が素晴らしい。

役者も、ヴェイコはフィンランド人が、イワンはロシア人が、アンニはサーミ人と本当の出身者を起用している。

kuku-7 特に、アンニの役柄が素晴らしい。女性の逞しさ、優しさ、賢さ、美しさが、ストーリーが進むにつれどんどん増していき、魅力的だ。

役者のアンニ=クリスティーナ・ユーソさんご自身も魅力的な女優さんだ。

寓話のような手法で、「平和」や「人間の本性」を考えさせる作風になっているのだが、それは、ほぼ成功していると言える。

ただ、残念なのは、「本当だったら少しずつ言葉を理解し合えるのでは?」という疑問を持って見てしまうと、途端に絵空事になる危険が孕んでいることと、チラシなどの宣伝コピーに、

美しいオーロラが降りそそぐ、神秘的な自然の豊かさに満ちたネイチャーランド

というフレーズで、美しいオーロラを望めるのではないかという期待には裏切られてしまったこと。

アメリカでは2003年公開なのに、日本の公開が2006年になってしまっていることも残念、何故?って感じ。

しかしながら、右傾化傾向にある今の日本で、このような作品を鑑賞し、平和や人間が生きることの重みを考えることはとてもいいのではないかと思う。お薦めである。

kuku-3 タイトルの「ククーシュカ」とはロシア語で鳥のカッコーのこと。

若いフィンランド兵士が平和主義者で暴力を嫌うことを暗に指しているのだが、「カッコー」は俗語の意味の中に、臆病者、マヌケな、という意味がある。映画の本筋は“平和への希求”であるので、臆病者、マヌケでいいのだ、とあえてひねって「カッコー」としたのだと思える。

「カッコー」と言えば、思春期に感動した作品『カッコーの巣の上で』(米映画/1975年、日本公開/1976年、アカデミー賞:作品賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞、脚色賞)を思い出す。この「カッコーの巣」は、精神病院を指すのであるが。

「カッコー」と付くものは名作が多いのかもしれないな。

お薦め度:★5つが満点、は半星)

*ヒューマン・ドラマ好き → ★★★★

*鑑賞後、ジ~ンとしたい → ★★★★ 

*デート  → ★★★☆

*暇潰し → ★★

*迫力映像を期待 → ★☆

●    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは

 draw: どちらでも楽しめます (※但し、DVD化されるかは…?)

公式HP: http://www.kukushka.jp/

【 鑑賞日 】 2006.3.27(月) シネ・アミューズ(渋谷)

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2006年3月26日 (日)

奇人になりたい!?

enku-2 今日読んだ本で興味深く、面白かったことを少し書きたい。

書名は、『梅原猛の授業 仏になろう』 朝日新聞社

この本の全体のことは機会があれば、またその時に書こうと思う。

面白かったのが、最後の章「円空の語るもの」。

その中に(各抜粋)、

「…彼(円空)は生涯で12万体の仏像をつくったというんですね。それらは明治始めの廃仏毀釈で大きな打撃を受けて、多くの仏像が失われました。…略…

 円空は、仏像を芸術品としてつくったのではありません。売るためでもないし、芸術家として有名になりたいためでもありません。

円空は人を救うために仏像をつくりました。池の怪物を鎮めるために、千体の仏を池に沈めたという話もあります。また、ぼろぼろの朽ちた木を仏にするために仏像をつくったともいわれます。芸術というものは、本当はそういうものなのです。芸術は人を救うためにあるものです。」

「…どういうわけか、円空を研究するのは民間の学者ばかりで、アカデミズムには円空の研究者はほとんどいません。ほかの仏師について研究者はいくらもあるんですよ。…略…

ところが、外国で展覧会をやると、円空がいちばん人気があるんです。この間、フランスの前衛彫刻家に会ったら、『私は円空に嫉妬を感じた』と言うんです。彼は円空を現代の彫刻家だったと思っていたらしい。後に400年近く昔の人だと聞いてびっくりしたと言うんです。

現代の作家に嫉妬を感じさせるような芸術家は円空以外には、日本にいない。定朝や運慶や快慶の彫刻がどんなに素晴らしくても、それを見て嫉妬を感じる人はいない。」

enku-4 「それはなぜか。定朝や運慶、快慶は時の権力者に認められて、彼らの要請によって仏像をつくった。だから、中央で認められている。円空は、中央で認められなかった。地方の人に愛されたんです。」

「奇人というのはいいことですよ。芸術家は奇人でないと、私、信用しません。学者でも本当の学者は奇人です。政治家の奇人・変人は困りものですが(笑)、芸術家は奇人でないと、いい着想が出てこない。

金や名誉にあくせくしているのは普通の人、俗人です。

『近世畸人伝』で奇人というのは、金や名誉にあくせくしないで、ひたすら真理を追求する人、道徳をきちんと守る人、美に夢中になってる人。そういう人を奇人と言っています。」  以上、抜粋。

まあ、著者の梅原氏もどちらかというと変った人だけども…。

私の場合は、なかなか「奇人」にはなれなくて、なにせ育ちがいいものだから、「貴人」になってしまう・・・(書いていて、虚しい…、笑)

“ひたすら真理を追求する人、美に夢中になってる人” には、千住真理子さん、千住博さんにはピッタリハマル感じがする。

今日は、もう1冊『病魔という悪の物語 チフスのメアリー』金森修著 筑摩書房 を読んだ。

メアリー・マローン(女性)というアイルランド系移民(米国)の料理人が、1900年初頭に、「腸チフスの健康保菌者」として、23年以上もの間ノース・ブラザー島という小島に隔離された、人種差別も含む悲劇の人生実話。

読みながら、日本のハンセン病の場合はもっと悲惨だなと思った。

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2006年3月25日 (土)

千住真理子さんのトークイベント

トークイベントに行って来た。

大ファンである千住真理子さんがゲスト。

senjumariko-p1 『いい女はみんな、くいしん坊!』

テーマ:「いつでも食べたい母の味」

千住さんは、桜の開花した季節にピッタリの素敵な衣装でご登場。

お元気そうだ。よかった、よかった。(連日の公演スケジュールで凄まじくお忙しく、心配でしたので…)

まず、司会者が「今日は高名なヴァイオリストの千住真理子さんがゲストなので、おそらく皆様は演奏を期待されておられると思いますが、今日はトークのみで演奏はありません」 (会場内、ドヨメク…)

う~ん、私も、2曲くらいの生演奏はあるだろうなぁと予想していただけに、出鼻を挫かれたって感じ…。(苦笑)

司会者と千住さんの綿密な打合せがなかったのか(千住さん忙しいからなぁ…)、トーク全体が当日配布された小冊子『アルデ aide』 記載の記事と内容がほぼ重複していた。千住さん相手なのだから、もっと話を広げられるのになぁ、とやきもきしながら聞いていた。

今回、一番印象的だったのが最後の質問タイムで、最前列に座って、ヴァイオリンを手元に抱えた8歳の少女が(右隣には見るからに“熱心そうな”お母様が。娘のヴァイオリン意欲向上のために今日は連れてきた、みたいな)、「千住さんは子供のとき、練習が楽しかったですか?」と質問した時。

私が何故これを印象的に思ったかは、千住さんが一般公演でのトーク時に、

「ある時、熱心そうなお母様が子供の手を引いて私のところに来て、『この子がヴァイオリンの練習を嫌がるんです。どうしたらいいでしょう?』と質問されることが時々あります。そういう時、私ははっきり言うんです。『嫌なものは、やめた方がいいと』。そうすると、お母様は不機嫌そうになっちゃうんですけれども、子供のことを考えると、それが正解なんです。無理やりやらせてもけして幸せな結果になりませんから」

というような内容のお話をされることがあったから。

千住さんが、熱心なお母様のいる現場で、しかも会場いっぱいの観客を前にしてどうお応えするか…。私は緊張しながら、聞き耳を立てた。

Hahato 千住「お嬢ちゃんは、練習は楽しいですか?」

少女「……」(黙って、首を横に振る)

千住「そうなのー。私は練習楽しかったの、母の影響もあって。それじゃあ、ヴァイオリンは好き?」

少女 (こっくり、頷く)

千住「そう、好きなのね。それならば、大丈夫。」

千住「私の場合、母がね、一緒になって話しながら、ヴァイオリンと一緒に、たとえば、母が『私はこう思うのよ、ここはきっとこういう感じに(作曲者は)思っているの、みたいに面白いお話を母が作って、笑い転げながら練習したの。だから練習楽しかったの』」

司会者「お母様(少女の)、よかったですね。これから、お母様も一緒に見習って頑張りましょうね」

(少女もお母様も、微笑を返した)

流石、千住さん。どうこの危機(?!)を乗り越えるか、ドキドキしながら聴いていたら、少女も、母親も、聴衆も、全ての気持ちが温かくなる切り替えし。なかなかである。

サイン会があったので、ご挨拶をして、あと1週間位に迫った千住さんの誕生日のプレゼントをお渡しした。(少しお話もできて、素直に嬉しかった。)

【 鑑賞日 】 2006.3.25(土) 渋谷シダックスシダックスホール

                 知人同行者(Kさん、Fさん、Gさん、Cさん)

追記:

配布されたプリント告知、5月での千住さんディナーライブ(15,000円~11,000円)には行きたいと思ったけれど…、1人でフルコースを食べるのはちと寂しいと思って躊躇している……。

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2006年3月24日 (金)

「ザ・ローリング・ストーンズ」in東京ドーム

stones-5 「ザ・ローリング・ストーンズ/The Rolling Stones」の5度目の来日公演(日程/2006.3.2224:東京ドーム、3.29:札幌ドーム、4.2:さいたまスーパーアリーナ、4.5:ナゴヤドーム)アルバム『ア・ビガー・バン』リリース後の世界ツアーの一環。

stones-2 その東京公演2日目に、招待で行って来た。

ストーンズは、CDで聴くことはあったが、ライブは初めて。

特に大好き、というバンドではなかったが…。

今、まだライブで高潮した興奮がおさまらない状態。

すごかった。とても、とっても素晴らしいステージだった。

いや~ぁ、参った。本当にすごい!!

やっぱり、彼らの音楽はライブを観てこそ実感できるものであることがよ~く分かった気がする。

座席はアリーナ席Bブロック。(インターネットオークションでどのくらいの値がついているかちょっと見たら、定価17,500円が、Dブロックで63,500円、Aブロック最前列では162,000円で落札されているのがあってビックリ! 恐るべし…。)

会場に入ると、ステージが近くでニッコリ。とてもいい席だ。

外タレは、大概押して開演は遅いだろうと思ったが、自分にとっては初ライブなので、開演前の雰囲気も味わうつもりで少し早めに行った。

客層は、3050歳代が中心だけれど、若い女性も沢山いた。流石、ストーンズである。

開演予定の19:00ピッタリに照明が消えた!

おっ、定時に開始するの?? 拍手と声援で会場が盛り上がった…。

ステージにライトがつくと、

前座だった…、バンド名も分からない外人グループ。

なんと、306曲も歌った。その後、ステージチェンジ作業、それが終了しても、待てども、待てどもミックは出てこない。少々イラツイテくる。ドーム内寒いし…。

20:10、前座が終わってから40分後、ミック・ジャガーが颯爽と登場。黒シャツの上に羽織ったジャケットはゴールド! (ブラックパンツとブラックシューズだけはずっと通していたが、上着は様々に着替えていた。どれもが、キマッテる。)

stones ミック・ジャガー、カッコイイ、いや、めちゃくちゃカッコイイ!!

今年7月には、63歳になるんだよ、このおっさん…(笑)。

全然そう見えないし、ずっとエネルギッシュに歌って、走って、踊って、すごいパワーだ。

60歳越えて、ヘソ出しルックできて、似合ってしまう人が他にいるだろうか?(笑)

おそらく、アンコールを入れて20曲は歌ったと思う。

アンコール時に、ミック、ステージの端から端まで全速力で走っちゃうし。全てが終わったのは、22:20

いや~、本物のロックコンサートを体感したって感じ。

サザンオールスターズも好きでよく行くけれど、今日のミックを観たら、桑田さんが青二才に見えたなぁ。(桑田さんごめんなさい)

生まれ変わったら、ミックになりたい!と冗談抜きで思えちゃうロッカーだったよ。(どう転んでも絶対なれない、って声が聞こえる、笑)

終演間近に、小ステージがそのまま移動する仕掛けになっていて、アリーナの一番後方に行ってしまった(3曲だけど)。1階席中央の1列目が最前列になる形。

その時、遙か彼方のミックやキースを見て、自分の席がどんなにステージに近くいい席だったかを再認識した。

ミックの登場から、観客も最後までスタンディングだった。アリーナだけと思ったけれど、スタンドの一番後方の人達も全てがスタンディングしていた。全てに近い人達をずっとスタンディングさせる彼らの力は本当にスゴイ!

ストーンズが、今まで長期に渡って第一線で活躍しているのが、1度のステージを体感しただけで分かってしまう、内容の濃いライブだった。

あー、楽しかった!!

【 鑑賞日 】 2006.3.24(金) 東京ドーム公演2日目

追記:セットリストが載っていたので、転記します。

stones-6
■2006324日 東京ドーム                                                  

1. Start Me Up

2. It's Only Rock'n Roll(But I Like It)

3. Oh No, Not You Again

4. Bitch

5. Tumblin' Dice

6. Worried About You

7. Ain't To Proud To Beg (The Temptationsカバー曲)

8. Midnight Rambler

9. Gimme Shelter

10. This Place Is Empty (キース)

11. Happy(キース)

12. Miss You

13. Rough Justice

14. You Got Me Rocking

15. Honky Tonk Women

16. Sympathy For Devil

17. Jumpin'Jack Flash

18. Brouwn Sugar

19. You Can't Always Get What You Want(アンコール)

20. Satisfaction(アンコール) 

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2006年3月23日 (木)

勝手な映画評 NO.2

    勝手な映画評  (第2回) 総合評価: 60 / 100

night-1 作品:『ナイト・ウォッチ』(2004年/ロシア/115分)

監督・脚本: ティムール・ベクマンベトフ 

出演: コンスタンチン・ハベンスキー、ウラジミール・メニショフ、ワレーリー・ゾロツキン、マリア・ポロシナ、他。

分野: ダーク・ファンタジー

公開予定: 2006.4.1(土) PG-12指定

(物語)

舞台は現代のモスクワ。

世界は、「光」「闇」に分かれていて、かつて「光」と「闇」の異種たち(アザーズ)の間で激しい戦争を繰り返していた。

アザーズと呼ばれる異種は、人間でありながら特殊な能力を持つ者たちで、戦士となり、「光」側勢力につくか、「闇」側勢力につくか選択し、その戦いでも均衡状態。1000年前、このままでは共に絶滅することを悟り、休戦協定を結んだ。

そして、光は“闇の監視人(ナイト・ウォッチ)”として、闇は“光の監視人(デイ・ウォッチ)”として相互を監視することになった。

ある時、その均衡を壊す事件(ルール違反)や、伝説として伝わっていた「災いを招く乙女」の現実世界での出現による異常気象が勃発…。

闇の世界のヴァンパイヤー(吸血鬼)との戦い、主人公ナイトウォッチ、アントンの秘密そして謎、魔術師、呪女、等々を絡ませつつ物語は意外な方向へ…。

(寸評)

なかなか面白かった。

前半『マトリックス』を観た時の感覚を思い出し、期待できるぞ!と思った。(『マトリックス』は、劇場で3回、DVD3回は観たほどハマッタ作品だ。パートⅡを観てガックリし、そのためパートⅢは観る気も起こらなかったが…)

アナグロ的な要素(例えば、電話や街並み)と、ハイテク的な要素の混在、リーダーとのやり取り、相反する者同士の闘い、人情・感情による行動、様々な不思議世界の連続。そして、バックボーンに感じさせる哲学。う~ん、マトリックス的である。

ところがどっこい、後半へ進みだして、だんだん深さがなくなり、どんどん単純な話になっていく。最後のどんでん返し(!?)も、それほど驚きにつながらず…。

もっと、脚本がこなれていればずっと面白い作品になりえたのになぁ。

マトリックス同様、3部作中の第1章なのだが、続編を是非観たくなるほどの興奮は残さなかった。

ロシア映画は、あまり観た経験がないのだが、映像的にはハリウッドに迫りつつ、ラストなどは、やはりロシアはヨーロッパとの意識が強いのだなぁと感じさせるものだった。

キャストの俳優名を見ても、ロシアを感じさせるし、現代ロシアがどのような映画を作製しているかの一部が分かって、それはそれで楽しめた。

この作品の面白さは、映像の独自的な斬新さだ。これは一見の価値があると思う。

クエンティング・タランティーノの作品が好きな人には、たまらないだろう。お薦めである。

そう、この作品は、極めて暴力的でもある。そのスジの映画が苦手な方は、やめたほうがよい。

東京国際ファンタスティック映画祭で、熱狂的な公開嘆願署名が引き金で、異例の日本公開が決定、ということは特記すべきことだろう。

お薦め度:★5つが満点、は半星)

*タランティーノ作品好き → ★★★★

*ビジュアル映像を期待する人 → ★★★

*暇潰し → ★★

*デート   → ★

    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは

 WIN: 「劇場」

公式HP: http://www.foxjapan.com/movies/nightwatch/

【 鑑賞日 】 2006.3.23(木) 特別試写会(九段会館)

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2006年3月22日 (水)

アディエマス/カール・ジェンキンス公演

アディエマス/カール・ジェンキンス、3回目の来日公演を鑑賞した。

ADIEMUSクラシカル・クロスオーバーのアディエマスは、作曲家カール・ジェンキンスによるプロジェクト。

アディエマス・シンガーズ(フィンランドの9人の女性)と、カザフスタンのストリングスオーケストラ、世界各地の打楽器を操るイギリスのパーカッショニスト、さらにサックス、リコーダー、尺八というをミックスさせて独自の音楽世界を創る。

今回は、ニューアルバム『レクイエム』と最新ベスト盤『コンプリート・ベスト』からの2部構成。

素晴らしかった。

座席は、10列目でステージも近く全体も観られるなかなか良いところ。

ADIEMUS-3 アディエマス・シンガーズの歌声を聴いていると、人間も“歌う楽器”なんだなぁ、ということを改めて感じた。透き通った声が生み出す空間は心地よく、いわゆるヒーリング・ミュージック的要素も。

カザフスタンのストリングスオーケストラは、中央アジアだからなのか親近感を持てる顔つきばかり。チェロの2人は明るく、アンコールではチェロを抱えながら踊るように弾いていた。

アディエマス・シンガーズを合唱団的に位置づけているのか後方に置き、トップ・フロントを笛奏者(指揮者の横で、それも1人正面を向き)…、この配置は、私的にはちょっと不安定さを感じた。

どう考えても、目玉で、艶やかなアディエマス・シンガーズを前面に配置した方が、もっと素敵な空間を創れるだろうと思ったのは私だけだろうか?

 鑑賞日  2006.3.22(水)  Bunkamura オーチャードホール

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2006年3月21日 (火)

桜開花宣言と、WBC世界一…

今日、早くも横浜で桜の開花宣言。例年より1週間くらい早いそうだ。

近所(東京)の桜並木はまだ蕾だった。

p1 今日は、いろんなところで、WBC(第1回)での王ジャパンの世界一が取り扱われるんだろうなぁ。低迷の日本野球界にとって、これ以上ない朗報かも!? 日本野球界に桜咲く!ってところか。

アメリカにとっては全く想定外の第1回だったろうなぁ。お家芸の第1回チャンピオンが、極東の小さな国なんてね。(アメリカは、決勝戦をアメリカ×ドミニカと想定し、当然アメリカが第1回チャンピオンになって盛り上がる地図を描いていた)

まあ、今、日本のお家芸の横綱も、朝青龍(本名:ドルゴルスレン・ダグワドルジ)モンゴル出身、ただ一人だしね。

団地の少年野球で、多くが長島ファンだった中、私は王ファンで背番号1を付けていた。だから、それなりに嬉しい結果だけれど…。

メジャーリーガーのスターがほとんど出てないし、トーナメント組合せ方が分裂型で、決勝に行くまで、「日×韓」戦が3戦もあり、3戦中12敗の日本が世界一になるとは韓国も納得いかないだろうな。

その全ては、アメリカが自国有利に構想した結果(ルールも、組み合せも、審判も)なのだから、大国アメリカって本当に懐が“狭い”。 よい表現に言い換えても「策士、策に溺れる」って感じ。(笑)

政治でも世界戦略を構想し実行しようとした結果、アフガニスタン、イラク等の現況を観れば、大国の“驕り”が何をもたらすか、よ~く分かってほしいと切に思う。ポチ犬のように喜んで付いていくのは、何処かの日いずる国ぐらいしかないのだから…。

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2006年3月20日 (月)

ミュージカル『ミス再婚』

ミュージカル『ミス再婚』を鑑賞した。misssaikon

原作:大谷美智浩 脚本:永元絵里子 演出・振付:謝珠栄 音楽:崎久保吉啓 出演:香寿たつき/安崎求/平澤智/パク・トンハ/成瀬こうき/新納慎也

●公演期間:3/17(金)~3/26(日) 

「バツ1で再婚を夢見る女性カウンセラーを中心に、彼女を取り巻く5人の男女の生き様がスパゲッティーのように絡みながら、“幸せって何?”をテーマに、「勝ち組」「負け組」を掛け合わせながら進む、辛口コメディ・ミュージカル。」

謝珠栄さんは、日本では数少ない女性のミュージカル演出家ということに興味はあったのだが、女性の夢を、「仕事」 < 「結婚」の印象が全編に渡っていたのは、予想外だったな。

ただ、1986年にダンススタジオを最初に立ち上げたこともあるのか、ダンスはなかなか素晴らしかった。

ストーリーに安易に、「株による敵対的買収」「株売買の時間外取引」「ホワイトナイト」…、例のライブドアー関連で騒がれた経済用語を多用し、勝ち組、負け組、多重債務者、自己破産…、こういう用語を使えば、社会風刺、辛口になると原作、脚本家は勘違いしているんじゃないかな。

個人的には、社会派ミュージカルで日本を舞台にしたものが完成さればいいなぁ、とは思っていますが、そのためにはやっぱりストーリーがしっかりしていて、面白く、そして臨場感のあるものじゃないと、ただ舞台の上でワーワー騒いで踊って、中身の深さを感じさせないものになってしまう。

最後、2度目のカーテンコール時に、ハプニングもあり、台本にない展開でアンコールを歌ったり、トークをしたり、とても楽しそうで、それが一番輝いていた。

公式HP http://www.tsmusical.com/

鑑賞日 2006.3.20(月)  博品館劇場

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2006年3月19日 (日)

上杉先生を偲ぶ会 3/19

今日は、大学葬。

昨日に続いて、上杉先生を偲び、もう一つ逸話を記しておきたい。

先生が、教え子にどのように対していたかを数ある中のエピソードから一つだけでも書けば、先生の偉大さが分かると思うから。

当事、先生の自宅は横浜で、勤め先の大学は埼玉。研究や講義の他、執筆等をされていたので、東京・根津のマンションの一角に上杉事務所を構えていた。自宅に帰ることはほとんどなく、事務所に住んでいるような感じだった。

事務所には、いつ行ってもたいがい学生がいて何人かは泊まっていく。その事務所に泊まった1日最大人数は私が経験した中では156人だったろうか。3つのサークル顧問をされていたのでそのサークル生、ゼミ生、卒業生、…とにかく沢山の学生らが先生の周りにいた。

さらに、大学院進学希望者の現役・浪人生(今は母校にも大学院があるが当事はなかったので、他大学院を受験)の受験指導などや、心理学を英語で学ぶ会と称し、「教員就職希望者のための自主ゼミ」「公務員就職希望者のための自主ゼミ」など、3種の自主ゼミを無償で開き、学生が希望する職に採用されるよう渾身、面倒をみられていた。(私はひねくれものだから、こういう世話にはならなかったけど)

上記のような多忙な中、今回書きたい逸話は、

事務所には、ゼミ生(自主ゼミではなく、いわゆる卒論ゼミ)の中から「事務長」を選出し、身のまわりのことや、事務所に来る学生・卒業生等々の対応をやりくりさせていた。その事務長には、雇用賃金を自らのポケットマネーで毎月払っていた。

事務長は上杉先生が指名制で決めていた。指名した本人には指名した理由は絶対伝えなかった。その選別理由は、ゼミの中で経済的に厳しい貧乏学生を指名していたのだ。つまり、救済的意味合いが強いのだ。事務長など、本当は必要なかったのかもしれない。事務長という資格を与え、その学生にプライドを与えつつ、経済援助が目的だったのだろう。

ある年、大学院進学希望のS君が不合格になってしまい、そして、確かではないが父親が亡くなって、受験浪人は経済的に許されない状況で、実家(静岡県)の親族たちが戻って就職するよう強要された。

でも、どうしても学問を続けたいと思ったS君は、上杉先生に相談に行った。その相談を受けて、上杉先生の取った行動は、S君の親族を集めてもらい、その集まった静岡の実家に出向き、親族の前で、土下座をして、

「どうか、S君を1年間私に預けてくださいませんか。どのような結果になっても一切私が責任を持ちます。彼の学びたいという意欲は本物です。この一年の経済面も含め全ての責任を私が持ちますので、どうかS君を僕に預けてください。」

そうして、その年、S君は卒業生ながら上杉事務所の事務長になった。

その年の事務所には、先生の書棚の一角に一つの封筒が置かれた。その封筒にはお金が入っていた。そのお金は、ひとつのルールで使用自由だった。そのルールは、S君が外食ではなく上杉事務所内で自炊するならば自由に食費に使っていいというものだった。

先生は、時々その封筒を覗いて、残りが少なくなるとお金を充填するのだ。S君は、そのおかげで、大学院での学費等々を含む貯金をアルバイトで稼ぐことができ、受験勉強も先生が面倒みた。

S君の努力もあるが、翌年見事金沢大学大学院に合格し、学業を全うしたS君は、今、我が母校文教大学の講師をしている。

今回は、S君の例を書かせてもらったが、先生は自分の受け持った学生の一人ひとりを、本当に全力で支える素晴らしい教授だった。

先生は、享年66歳で、この世を去ってしまった。あまりにも早過ぎる。先生ご自身も無念な思いだったろう。と思う。

しかし、先生がこの世に蒔いた沢山の種は、それぞれ大きく成長し続け、先生の意志を遺伝子として受け継ぎ、これからも大輪の花を咲き続けていくことを、先生の教え子の中で、おそらく一番愚生ではありますトムとジャッキーが確信を持っています。

上杉先生、本当にお世話になりました。

今後とも、天国から私達をいつものように優しく見守っていてください。

そして、今度逢えた時には、また美味しいお酒を飲みましょう。

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2006年3月18日 (土)

山岳部「偲ぶ会」、恩師が逝く…。

何人かの恩師がいます。

その中でも、特に人としての生き方を教わった方が、大学時代の上杉先生である。専攻が違うので、上杉先生の講義を聴いたことはない。だから、逆に言えば、人間同士のお付き合いが学生時代からできた。(単位欲しさにゴマすることもないし?!)

卒業後も、ずーと、ずっと、お付き合いがあった先生だ。(心理学、特に臨床心理学の世界では、著名な方なので、実名で書くことにする。)

昨年、我が母校、文教大学の大学長に選挙で決まって就任し、これから大学改革を、という時に突然逝ってしまった…。昨年の126727分。

今日(3/18)は、文教大学山岳部「上杉先生を偲ぶ会」が行われる。

翌日(3/19)は、大学葬。この2日間は、上杉先生の教え子達などが全国から東京へと…。

私が、上杉先生を人として敬意を持った最初の逸話をここに書く。

「東大を卒業後、某大企業に就職、順調に出世街道を歩き、人事部長になり、家族には2人の子供もできた。そんな時、世は不況(現在の不況ではない)で、リストラの嵐。人事部長には、200人の首切りの仕事命令。一人ひとりの人生を見つめながらリストに該当者の名前を書いていく。痛く苦しい時間である。199人まで書いたところで、最後の200人目の空欄をしばらくじっと眺めていた。そして、その空欄に自分の名前を書いた。

その後、大学の恩師が学部長をされていた大学に、暇しているのなら、うちに来いと声をかけられ、再び学問の世界に…」(注:リストに自分の名前を入れた時点は、大学への話などは全くなかった。後の保障があった上での行為ではない。)

最後に、大学葬宛に送った私のコメント書きます。

『上杉先生とは、山岳部創設時、顧問になっていただいたのが出会いでした。

山岳部、創設時は山岳愛好会ですが、その追い出しコンパで皆にコメントをもらった色紙に上杉先生にも書いていただいた。

「○○(トムとジャッキー)君とは、山で一緒することはなかったけれど、呑み会ではよく会った。とても気持ちがよかった印象。卒業しても、後輩を含めて、よろしく!! 上杉喬」

コメントにも私を気遣う先生の温かい人柄が出ていて、色紙は今でも宝物として、飾っています。

上杉先生のご冥福を、心よりお祈りいたします。』 合掌。

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2006年3月17日 (金)

勝手な映画評 NO.1

2年前まで、依頼され友人のHPで映画評を書いていた。HPが休止され(←私のせいじゃないよ、笑)、映画は観るだけのものになった…。

この機会に「勝手な映画評」を始めることにした。

その第1回目の作品が、『サウンド・オブ・サンダー』。

本当は気に入った作品を第1回目に選びたかったが、ブログを開始して初めて観た作品が、コレ…。

    勝手な映画評  (第1回) ■   ◎総合評価: 35 / 100

sound

作品:『サウンド・オブ・サンダー』(2005年/米/102分)

ピーター・ハイアムズ監督 エドワード・バーンズ、キャサリン・マコーマック、ベン・キングズレー、他。

分野:SF、パニック・アクション

公開予定: 2006.3.25(土)

(物語)

舞台は2055年。人類はタイムマシーン技術を手に入れ、シカゴの旅行社の「6500万年前に行く、タイムトラベル高額ツアー」が大人気だった。(旅行社の代表者は、判で押したような悪徳金亡者、笑)

ツアーのルール「①過去を変えない ②過去に何も残さない ③過去のものを持ち帰らない」……。

不慮の事故で(予想通りの展開だなぁ…)、ルールが破られ、生態系進化を揺るがす津波のようなタイム・ウェイブ(進化の波)が、第1波、第2波、第3波と襲いかかり、人類絶滅の危機が現実に迫る…。果たして、過去を取り戻し、未来を守ることができるのか、残された時間はもう僅か……。

(寸評)

タイムトラベルと言っても、お金持ち相手の「スリルに満ちた恐竜狩り」だけ。(ホリエモンの宇宙旅行を思い出しちゃったよ)

科学進歩+拝金主義で、人類を絶滅危機にするストーリーも、ありがち、単純、且つ深みもない。登場人物の人間関係もサラサラした表現でなんだかなぁ~、感情移入もできません。

CG駆使して、こんな映像作りたかったんです! という感じ。でも、それさえ中途半端。2055年の街並みも車も電車も、“未来”を感じさせないのは何故?

イムトラベルを舞台にした作品は、いままでも数多く創られてきたし、名作もある。何を意図して、今、創りたかったのか全く伝わってこなかった。残念。

余談になるが、『相対性理論で「過去」に行くことは絶対不可能、「未来」へは光速以上あるいは極力光速に近い乗り物ができれば、理論的には可能ということが証明された。』というのを小学生の時に聞いて、実際に「あった過去に行けずに、まだ姿も形も「ない」未来に何故行けるのか? 不思議に思ったのを思い出す。

大人になった今は、もちろんその理論、よ~く分かります。(←ほんとかな?、笑)

お薦め度: (★5つが満点、☆は半星)

*ツッコミ好き → ★★★★

SF好き        ★★★ 

*暇潰し         ★★☆

*社会派         ★★

*デート        

    「劇場」 VS  DVD」 (どちらで観る?のお薦めは…)

 WIN: 「劇場」

公式HP:http://www.sot-movie.jp/ 

鑑賞日 2006.3.16(木) 特別試写会(九段会館)

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2006年3月16日 (木)

一喜一憂

タイトルが先か、現実が先かは分からないけれど、いいことと悪いことがバランスよく(?!)配合された日だった。(本来、一喜一憂は、一日一膳とは違って、ある状況の変化ごとに、喜んだり、憂いたりすることだけど、いろんな意味で広範囲に捉えてほしいと思う。)

何しろ今日は食欲がない。精神的にブルーなのだ。

何故かと言えば、まあ、いつものことなのだが、予想する悪いことは必ずと言ってもいいほど実現し、いいことは予想しても、そうそうやって来ない…。

今日の一喜は、ジッポ(ZIPPO)のライター、ルノーF1のワールド・チャンピオンモデルが当選して送られて来た。私は喫煙者ではないけれど、学生時代、山岳部では山行にジッポを持って行くのがカッコイイ時代だったので、郷愁にも似た感じがして懐かしい。その頃は煙草の嗜好者だったしなぁ。

一憂は、また足の甲を火傷した(泣)。どのように火傷したかは書かない。恥ずかしいことだから(苦笑) 火傷する度に感じるのが、こんな小さな火傷でも刺すように激痛なのだから、原爆被害者の痛さは想像にも及ばないほどの苦しみだったろう、ということ。

話が飛躍過ぎるか?いや、けしてそうは思わないのだ。人の痛みというのは、経験しなければ、本当に感じる・受け取ることができない、原点がそこにはあるのだから。これは身体的なことはもちろん、精神的なことにも十分言えることだから!

小さなことでも、ちゃんと世界を見る・観る習慣、そして、想像する力は大切なことと思うから。

そう思っていても、こうした自分も他人の痛みにはきっと鈍感であるのだろうと思うと、情けない。

明日は、ポジティブなことを書きたいな…。saigo

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2006年3月15日 (水)

本日、試運転

本日、自分で創るブログの世界に参加します。

まずは、試運転…。 本格デビューはいつになるやら…。(笑)

fig_02

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