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2006年4月11日 (火)

勝手な映画評 (第9回) 『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』

   勝手な映画評 (第9回) 『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』

総合評価: 72 / 100

Naima5_2 作品:『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』( 2005年/ 米・英・仏 / 98分 )

監督: カーク・ジョーンズ 

脚本: エマ・トンプソン

出演: エマ・トンプソン、コリン・ファース、アンジェラ・ランズベリー、他

分野: ファンタジー/コメディ/ロマンス

公開予定: 2006.4.15(土) 

Naima4_2 (物語)

1年前に妻を亡くした葬儀屋に勤めるブラウン(コリン・ファース)は、長男のサイモンをはじめ7人の幼い子供を抱えている。一番下のアギーはまだ赤ん坊である。そして、かなりの借金もある彼は、妻の親戚で貴族の伯母(アンジェラ・ランズベリー)から、家賃などの援助をしてもらっている。

妻がいないのでナニー(家政婦・乳母・しつけ役)を雇うのだが(料理などの使用人は他に2人いる)、悪戯な子供たちは、ナニーを追い出すことを生きがいにしていて、その悪態・悪戯の数々の仕打ちで17人ものナニーがすぐにやめてく。ブラウンは途方に暮れる。

さらに、伯母から1ケ月以内に再婚しないと援助は打ち切る宣言をされている。父親は、このことを大人の問題として子供たちには「話さない」。

事情を知らない子供たちは「継母は絶対悪と勝手に認識していて、いじめられる」との思いから再婚を阻止しようともくろむ。

Naima2_2 両者(父と子)は対立関係で話し合うこともしないし、心も通じ合っていない。

援助が切れれば、家族は離散すること必須の中で、ブラウン家の前に突如として、魔法のステッキを持った“ナニー・マクフィー”が現れる。彼女の顔は、イボやあざや腫れた鼻や出っ歯と醜い。

「全てを私にまかせなさい」と言う、ナニー・マクフィーはいったい何者なのか?

ここから、ナニー・マクフィーのブラウン家への「レッスン1から5」が始まる。

果たして、ブラウン家の未来はどうなってしまうのか?

子供たち、そしてブラウンはナニー・マクフィーから「何」を学ぶのであろうか…。

Naima6_2 (寸評)

エマ・トンプソンの脚本であるが、その才女ぶりが詳細に行き届いている、流石だ。

冒頭、アダムス・ファミリーかと見間違えるほどのハチャメチャぶりで展開される。その行き過ぎとも感じられる悪戯ぶりは、ホーム・アローン的でもある。

レッスンを習得していくと、ナニー・マクフィーの顔からイボが消え、あざが消えという視覚で表現させる技は、鑑賞する子供たちへの視線を考慮した意図的なものだが、最後に綺麗なエマの顔を予想できる大人も楽しめる。

「約束は守るもの」という、法治国家・紳士国家のプライドがこの物語の底辺を支えている。「公約(30兆円を越えない)を破ったことは、たいしたことではない」と総理大臣が豪語する何処かの国とは品格の違いがある。

Naima3_2 子供たちへの教訓、道徳ものでもあるけれど、本当は父親、そして大人たちへのメッセージが詰まった作品なので、大人が観ても楽しみつつ考えさせられるものに昇華されている。

人間の心理的な深層も考えさせられる場面も多々ある。

しかし、物語の展開は、子供の眼を意識し子供が楽しめる作品にもなっているので、親子で行くにはお薦めの作品だ。自分で考えて決めることの大切さを子供たちは心に刻むだろう。

余談だが、この作品も、才女の美人女優が「醜い顔役をやりたがる作品」とも言える。例えば、シャーリーズ・セロンなどもそうだけれど、この作品は悲惨さはないので、安心して観ていられる。

お薦め度:★5つが満点、は半星)

*ファンタジー好き → ★★★★

*エマ・トンプソン好き →★★★★

*鑑賞後幸せな気分になりたい →★★★☆ 

*デート → ★★★☆

*アクション好き 

    「劇場」 VS  DVD (どちらで観る?のお薦めは

 WIN: 「劇場」

     俳優たちの顔の表情は、大画面で摘み取って!

公式HP: http://www.nanny-movie.jp/top.html

【 鑑賞日 】 2006.4.11(火) 特別試写会(九段会館)

秀作である。面白いし、すぐれた童話の持つ、エネルギーのある楽しい作品だ。

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